noguchiakanaのブログ

どこの界隈にも長居する気がないにわか気質の「愚痴垢なの」です

続き

そうこうしているうちに「その人」の地雷を踏んだ。

「某有名作家の作品って苦手なんだよね。某有名作品を高校生のときに読んだけど、北欧の樹木の話だと期待したのに女を取っ替え引っ替えするだけの気持ち悪い話だった」

と素直な感想を言ったらキレられた。「その人」が某有名作家の信者とは知らなかった。もちろん知ってたらこちらも言わなかったけど。

「一度しか読まないからその程度の感想しか出てこない。何度も繰り返し読んで内容の深さがわかる」と言われたので正直に「何度も読み返そうと思う内容じゃなかった。で、女を取っ替え引っ替えすることにどんな深さがあったのよ?」と詰めたら「その人」は「言語化できない何か」とだけ答えた。

 

「その人」は私を呼び出しては自分の推し作品の布教をする。それは別に構わない。もちろん私にも最近の推しを聞く。が、「ごめん、それ好みじゃない。それでさー」と自分の推しの話に戻す。申し訳ないけどあなたの推し作品はこれといって好みじゃないことが多かった。でも別に自分が金を落すわけじゃないからいっかーと相槌だけは打っていた。そんなに好きなら話だけは聞いておくか。10本に1本くらいは「あたり」があるかもしれないし。

 

ところがある日、「本当に好きな作品は人には教えない」と言われた。え?今までどういうつもりで私に布教していたの?なんとなく好きだけど半分どーでもいいと思っているから布教していたの?とは思ったけれど口には出さなかった。本心を打ち明けてくれない寂しさが自分の中に感覚としてあったら全く違う反応してたと思うけれど。「そうなんだ。誰も知らない作品なんてないからそういう感覚はわからないしどーでもいい」みたいなことを言った記憶がある。

 

その後も定期的に会っていたけれど、突然空白期間がガッツリできてしまった。手元には借りっぱなしの漫画がある。布教されたからとりあえず1回目を通したがこれといって刺さらなかった。なので余計に事実上の借りパクになるわけにはいかない。なのでこちらから連絡した。

が、「ごめん忙しい」的な断りが何度か続いた。その後、「その人」からメールの返信があった。どうやら私が大学時代の友達と会ったことを話したのが原因だったらしい。「自分にとっては一番の友達だと思っていたのにあなたにとって私は2番目以下なら他の友達と仲良くすればいいじゃない。さようなら」とこの上なくめんどくせえことが書いてあった。たぶん、高校までの共通の友達なら「その人」も厄介丸出しなことを言わなかったと思う。とはいえ、進学先が違うんだからそれぞれの交友関係があるのは当然。「その人」は私に進学先や卒業後の交友関係を私に話していたのに、私が「その人」が知らない人の話をしただけで「私か私以外か」を無視という形で迫ってくるのは心底面倒くさい。とはいえ借りパクするつもりもないのに手元に残るのも気持ち悪いから「その人」の家を尋ねて「ほぼ突っ返す」形の「ありがとう」だけ伝えて返却して以後一度も会っていない。

 

田舎だから人が集まる場所は限られていて望まない遭遇は一度くらいはありそうだけど、本当に一度もない。もしかすると私の記憶から「その人」の外見が綺麗に消え去っていて、すれ違っても気付かない可能性はめっちゃある。

 

「その人」の家のことは知りたくなくても定期的に近所の人が教えてくれる。申し訳ないけどありがた迷惑。近所の人に「その人」とは絶縁したんですよー。だから私にいちいち知らせなくていいですよー。と言えたら楽なのにな。